- 脂質が犬の体に与える影響って何?
- 脂質をはどんな食材で取れば良いの?
- 脂質は肥満の原因になりそうなイメージがあるけど、できるだけ少ないほうが良いの?
肥満の原因というイメージがついていますが、脂質は動物にとっては必要な栄養素です。実は、食材からしか取れない必須脂肪酸もあるため、ドッグフードで必要な量の脂質を取る必要があります
私は今まで、約30年間チワワと過ごしてきて、5匹のチワワのごはんについて考えてきました。
この記事では、脂質の役割や種類、必要な量まで徹底解説します。
この記事を読むと、いま主食で与えているドックフードの脂質が、愛犬にって望ましいものになっているか、必須脂肪酸は摂取できているかの判断が付きます。
脂質の役割は、エネルギーの供給と生理機能を維持すること
脂質は、たんぱく質や炭水化物と比べると効率の良いエネルギー源になります。重要な役割として、生理機能の維持を担っており、体を守る役割があります。
脂質の2つの役割
①活動エネルギー 1g=9キロカロリー
②体温の調整、脂溶性ビタミンの運搬、生体膜の構築、ホルモンや胆汁の合成
ただし、脂質のとりすぎには注意しましょう。
たんぱく質や炭水化物と比べると、脂質は1gあたりで取れるエネルギーが大きいため、与えすぎると肥満の原因となります。
脂質の必要量は、成長期で10%前後が目安
世界で最も権威のある米国の団体AFFCOによると、成長期の犬は、乾物料で8.5%以上、維持期(成犬)で5.5%が最低要求量となっています。
脂肪は、ドッグフードのに記載された保証分析値で10%程度を確保しましょう。
ドッグフードに含まれる脂質の確認方法
ドッグフードのラベルに記載された保証分析値を確認します。
「粗脂肪」が何%含まれているかがわかります。
脂質の分類と構成成分
脂質は摂取する食材の違いにより、2つに分類されます。
- 動物性油脂 常温で固体 バターやラード
- 植物性油脂 常温で液体 種子類やナッツ
ドッグフードを選ぶポイントは、原材料の表示をみて必要成分を摂取できるように選ぶことです。
脂質の主な構成成分
- 中性脂肪
- コレステロール
- リン脂質
- 糖脂質
中性脂肪やコレステロールと聞く、悪いイメージがありますが、一定量は体の機能を守るうえで摂取が必要です。
中性脂肪→エネルギー源の貯蔵、体温調整
コレステロール→生体膜構築やホルモン、胆汁の合成
中性脂肪は分解されると脂肪酸になります。食材でしか取れない必須脂肪酸をとれるドッグフードを選ぶようにしましょう。
必須脂肪酸が摂取できる食材を選ぶ
食事からしか摂取できない必須脂肪酸は2つあります。
- オメガ6脂肪酸
- 効果:皮膚と被毛の健康によく、毛の艶につながる
食材:ひまわり油 コーン油 ごま油 鶏油
- オメガ3脂肪酸
- 効果:抗炎症作用、抗酸化作用、抗がん作用
食材:アマニ油、サーモン油脂
筆者が購入しているモグワンは、サーモン油とチキングレイビーを含んでおり、必須脂肪酸がしっかり取れるためおすすめです。
脂質の与え過ぎで起こる病気
- 過剰
- 肥満、下痢、膵臓疾患、肝臓疾患
- 不足
- 成長阻害、被毛の劣化、脂漏症、外耳炎
脂肪は生物にとって不可欠な栄養素ですが、過剰摂取による肥満には注意しましょう。
とくにチワワは、足の関節や呼吸機器の病気になりやすく、肥満によって症状が悪化するケースが有るため、特に気をつける必要があります。
日頃から愛犬の体型に注意して、肥満の傾向が見られたら、量を減らす、低脂質のドッグフードに変更するなどして適正体重に戻していきましょう。肥満等の判断が難しい場合は、獣医に診てもらうこともおすすめです。
【まとめ】ドッグフードの脂質に関するポイント
- 保証分析値をみて、粗脂肪が10%前後取れることを確認。
- 原材料表示を見て必須脂肪酸の「オメガ6脂肪酸」「オメガ3脂肪酸」が摂取できる食材を確認。
- 愛犬の体型チェックを定期的に行い、脂質の過剰摂取に気をつける。