- 高たんぱくのドッグフードが良いと聞いたけど、とりあえずたんぱく質が多ければ良い?
- たんぱく質のとりすぎによる悪影響はある?
- 良質なたんぱく質が取れるおすすめ原材料は何?
ドッグフードの選び方で検索すると、高たんぱく、低脂質のドッグフードがよくおすすめされています。たんぱく質は、愛犬の成長に必要不可欠ですが、過剰に与え過ぎると体調不良を引き起こすことがあります。
また、吸収率が悪いたんぱく質を含むドッグフードは、1日に必要な量のたんぱく質を取るためには、ドッグフードの給与量を増やす必要があるため、消化の過程で体に負担がかかります。
たんぱく質は消化の過程で、有害物質を発生させるため、解毒するために、体に負担がかかります。そのため、可能な限り、消化吸収率がよい、良質なたんぱく質を含むドッグフードを選びましょう。
私は今まで、約30年間チワワと過ごしてきて、5匹のチワワのごはんについて考えてきました。
この記事では、たんぱく質の役割や種類といった基礎的な内容と、良質なたんぱく質含むドッグフードの選び方を解説します。
この記事を読むと、「良質なたんぱく質」を「必要量含んでいるか」の判断ができるようになり、適切なドッグフードを選ぶことができるようになります。
また、現在与えているドッグフードを見直すきっかけにもなるので、ドッグフードの切り替え等を検討していない方にも参考になる内容とです。
たんぱく質の役割は、エネルギーの供給と体を作ること
たんぱく質は、体を作るうえで表情に重要な役割を果たします。特に、成長期の犬にとっては、十分な量のたんぱく質を摂取することが大切です。
たんぱく質の2つの役割
①活動エネルギー 1g = 4キロカロリー
②筋肉、血液、ホルモン、免疫抗体をつくる
ただし、たんぱく質の過剰摂取には注意しましょう。
たんぱく質は消化の過程で、有害物質であるアンモニアを産生します。
アンモニアを解毒するためには、肝臓に負担がかかるため、たんぱく質の過剰摂取は、肝臓や腎臓の疾患に繋がる可能性があります。
基本的には、主食のドッグフードで必要たんぱく質を確保するようにしましょう。サプリメントや高たんぱくのトッピングなどを行うと、過剰摂取となる場合があります。
たんぱく質の必要量は、成長期で 27%が目安
最も権威のある米国の団体AFFCOによると、たんぱく質の必要量の目安は、成長期で22.5%以上、維持期
(成犬)で18.0%以上を最低必要量としています。
しかし、排便量が多く、消化吸収率が悪い場合などは、必要なたんぱく質量が摂取されない可能性もあるため、AFFCOの基準より、少し多めにたんぱく質が取れるドッグフードをおすすめします。
具体的な目安は、ドッグフードに記載された保証分析値で、成長期は粗タンパク質27%、維持期(成犬)は23%程度を摂取できるドッグフードを選びましょう。
ドッグフードに含まれるたんぱく質の確認方法
ドッグフードのラベルに記載された、保証分析値を確認します。
「粗たんぱく質 」が何%含まれているかがわかります。
我が家で愛用している「モグワン」は27%以上含まれているため、おすすめです。
たんぱく質の構成要素はアミノ酸
たんぱく質はアミノ酸の集合体です。アミノ酸は20種類存在し、体内合成可能なものと、そうでないものに分けられます。
- 必須アミノ酸 → 体内合成不可または不十分な量の合成しかできないため、ドッグフードから摂取が必要
- 非必須アミノ酸 →必須アミノ酸から体内合成できる
たんぱく質に含まれる成分は、消化の過程で、有害物質であるアンモニアが出ます。
解毒のためには、アルギニンが必要不可欠ですが、犬は体内で合成できる量が不十分なため、食事補う必要があります。アルギニンは、肉や魚に多く含まれていいるため、原材料の1番目、2番目に、肉や魚が含まれるドッグフードを選びましょう。
良質なたんぱく質を含むドッグフードの選び方
たんぱく質の種類
質の高いたんぱく質である「動物性たんぱく質」が摂取できる食材を選びましょう。
たんぱく質は、食品の原材料によって、2種類に分類されます。
- 動物性たんぱく質 (主な食材) 肉 魚 たまご 乳製品
- 植物性たんぱく質 (主な食材) 穀類 豆類
肉や魚は、効率的に栄養を摂取できる良質なたんぱく質源
同じ量のたんぱく質でも、アミノ酸の量は、食材によって変わります。
質を評価する方法として、「アミノ酸スコア」があり、アミノ酸スコアは、動物性たんぱく質のほうが、高スコアとなります。
アミノ酸スコアとは、食品に含まれる必須アミノ酸がどのくらい含まれているかを図る指標です。
アミノ酸スコアは100に近いほど良いとされていますが、9種類の必須アミノ酸がバランス含まれていないといけません。
・アミノ酸スコアが高い食材=肉、魚、大豆
・低い食材の例=小麦粉
ドッグフードを選ぶ際には、成分表示の1番目に、肉や魚といった、動物性たんぱく質が書かれているものを選びましょう。
良質なたんぱく質を取ることのメリット
良質なたんぱく質は、消化吸収率が高く、少ない量で効率よく必要な栄養をとることができます。
食べる量が減ると、消化にかかる体の負担を軽減することができます。
例えば、食事の量が減ると排便量も落ち着いてきます。排便の減少にともない、体内で生成されるアンモニア等も少ない量で済むため、体への負担も減ります。また、体内に未消化のフードが残りにくく、腸内環境を良好に保つことに繋がります。
たんぱく質の過不足による影響
たんぱく質は、犬の成長にとって大切なため、摂取不足には気をつけないとなりません。しかし、たんぱく質は消化の際に体に負担がかかるため、過剰摂取も体に悪いです。
- たんぱく質の不足により起こる症状
- 成長不良、被毛の劣化、体重減少、抵抗力の低下など
- たんぱく質の過剰により起こる症状
- 肥満、腎臓疾患、肝臓疾患
愛犬が体調不良になったとき、たんぱく質が原因かどうかはわかりません。体調不良が見られたら、自分で判断せず、動物病院で獣医師に見てもらうようにしましょう
まとめ
- たんぱく質の役割は、エネルギーの供給と成長期に必要な筋肉や血液を作る成分となる。
- たんぱく質の目安摂取量は、保証分析値で成長期27%、維持期(成犬)は23%程度。
- 効率的に消化吸収される「動物性たんぱく質」摂取できるドッグフードをできるだけ選ぶ。
- たんぱく質は過剰、不足に注意し、適切な量を摂取する。